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『THE ODYSSEY /オデュッセイア』 IMAXレーザーGT版 鑑賞

9/14

『THE ODYSSEY /オデュッセイア』
IMAXレーザーGT版
10年間続いたギリシアの遠征軍と小国トロイアの戦争を計略にて終焉・国を滅亡させた英雄オデュッセウスの波瀾万丈帰路20年間の旅路と自国に残した妻子に降り掛かる災厄と運命の戦い双方を記憶で紡ぐファンタジー巨編

ノーラン流”生きて帰りし”神話✨
贖罪と王の帰還。

豪華キャスト陣を配置し美術や音楽、必要最低限な使用のCG嫌いで可能な限りの実写映像を好む徹底した製作。
「IMAXカメラ」の魅力を限界まで用いて作品が持つ世界観に我々観客を幾度と無く没入させて来たノーラン監督最新作は「神話」の皮被りな「家族愛」大爆発‼️
男の帰還作!!

事前情報にてクソバカでかい等身大操り人形を用意し撮影した事は知りつつも、これまでに観て来た作風で1番ホラー演出が行き届き気持ち悪く恐ろしいとさえ思えた怪物巨人サイクロプス‼️

目の付き方や予告編を見ずに本編での作風で身体がヌメっとしてて気持ち悪いんだから製作陣さんは大成功もんだよ!

古典的な王道ストーリーとその道中で道を阻む巨人やギリシャ神話に登場する幾多の恐ろしき怪物たちに加え美しき女神や魔女、冥府<ハデス>など場所の名前に自ら蛮行を歩み自滅を促しつつもある一面で救う2択を与えるゼウスやポセイドンといった神々たちの存在オンパレードたる情報量を扱い描き分けた才能を感じさせるノーランよ!

必要最低限の描写はすれども全てを見せずに捕捉的な映像と心を奮わせる音楽が後押しとなり各キャラクターたちが織りなす「言葉」によって魅せ観客の想像力を掻き立てる相変わらずの演出によって楽しむ壮大なスケールの帰路かつ美しき「死と愛,贖罪と報復」の物語であった。

たかが子供を泣かせただけで霧が立ち込める森の奥から重音を立てて進行し、言葉を話さずオデュッセウスと彼の率い立ち向かう者も逃げ惑う兵士たちを無慈悲に斬り・刺し殺し放り投げ、木に叩き付け殺して行く巨人兵団の恐ろしさ…

陽の光が取り囲む森と海岸まで歩いて追い掛けて来る様が普通のホラーよりもホラーしてて怖かったよ!

愛する者を故郷に残して消息不明となった👑「王」にして一家庭の「父」と愛する夫の帰郷を心待ち20年間孤独と哀しみを耐え忍び玉座を守り抜く「王妃」で「母親」。
そして幼くして生き別れ顔も知らぬ父を尊敬し行動を起こし国と母親を守らんとする「王子」である息子の3人が思い遣る絆ドラマが至高✨

新作を撮る毎に根源的に描くテーマが鍵となっている作品が多い中で今迄の作品の集大成と言っても過言じゃない今作は、
従来のテーマを取り入れつつ「我が家へ戻る主人公」・「戦争」・「時間」・「歴史」を余す事なくブレンドし味付けに新たな要素である神話、死と愛を使った”英雄帰郷冒険譚”となる✨

歴史や文学史において「英雄」と扱われた人物たちは自らに課せられたその事象や時代に置いて「大義」を果たす為に尽力しそれが正しいと信じて事をやり遂げるも、全てが終わりを迎えた時に自身の行いが周囲からは持て囃される正義として認知されるが、大いなる悪と捉えられ後悔の念に苛まれる苦悩があるのだ。

オデュッセウス
孤島に佇むイタケ王国の王であり愛する妻と幼き息子を残してトロイア戦争に兵と共に加勢し英雄と謳われ慕われる腕力で無く知恵を活かす責任感の強き1人の男

貫禄増し腹筋バキバキの白髪混じりの髭モジャなマット・デイモン一世一代の名演技と「勝利」の為に費やした時間と計略が招いた罪無き男も女を含めたトロイアの人々らを蹂躙し虐殺へと追いやり挙げ句女神アテナを理由も無く殺めてしまった自身の決断と行動を起こした事で深く傷付き苦悩し道徳心を問われるキャラクターの内面を描き紀元前に「英雄」と呼ばれ「父親」として「王」としての本当の姿を体現した役作りに感服させられた。

ペネロペ王妃
オデュッセウスの愛する妻であり、王である夫の帰りを長いこと待ち望み気品の裏に強靭な精神と怒りを溜め込み野蛮な婚約者である品無き盗人たちを退け続け一人息子の王子を気に掛ける1人の美しき母

マット演じるオデュッセウスと離れ離れでも孤独感の共有を果たしている様な夫婦への焦点にスポットを当て描きキャラクターを魅せたノーラン監督作品常連の名優アン・ハサウェイの卓越した気品と内面に抱えた激情を押し殺す圧巻かつ安心感のある演技!

また行方不明の夫を案じながらも未亡人と悟らせず王の戻りを出迎える「王妃」らしく毎日色彩の鮮やかな衣装でいる美しさに惚れ惚れする。

アンティノオス
王が不在のイタケの宮殿内に居座りペネロペ王妃に求婚を求めながら侍女と通じ他の求婚者らを味方に付け権力を欲し裏で動く残忍さを併せ持つも見栄っ張りの小物人間

見えぬ火花を散らし存在が邪魔なT・ホランドを煽り陰謀を企てる人間性欠如の腐りきってる役柄を好演したパティンソン。

「TENET」に次いで2作目となるノーラン監督作品への出演となりまたまた全然違う役柄を演じていながらも、Netflix作品「悪魔はいつもそこに」で共演したトムホと再び睨み合う形で再共演するスパイダーマンvsバットマンな構図になっているだけでも充分面白いが、見栄っ張りのクズ野郎が似合うんだわ!

女神カリプソ
漂流していたオデュッセウスを救い介抱し、長期間彼と共に2人きりで孤島で過ごして来た女神<ニンフ>であり古き神の血族である不老不死の存在

神話に登場する存在として神以上に謎であり、様々な描写や扱われ方をして来た知的で美しく繊細な女性の人物像を表現する事に対して見事にその解釈の違う描写から分かり得た要素を取り込み安住の地かつ孤独な存在でもある女性像を演じやり遂げたオスカー女優のシャリ姐さん✨

今迄の役柄と違い”力”を持つ存在でありながら主人公の男との「心」の繋がりを求め互いに埋め合わせられる事を望みながらも彼の本質を見抜き苦悩する弱さがあったのも👍

↑まさに今年の売れっ子なトムホを筆頭に

ノーラン監督作品の前作「オッペンハイマー」の時の微小時間しか出て来ない俳優陣のあまりの豪華過ぎ振りにひくっくり返ったが、今回もそれに匹敵する程の実力を兼ね備えた俳優陣面子が1作品に集結しておりメイン所の方々が即座に「YES」と言ったのはもはや役者冥利と言っても過言じゃないだろう。

歩き回って大軍勢を引き連れて、
マットと抱擁を交わして
無言で帰郷してのあの結末…

歴史的な大勝利を収めたのにね…って自分自身が招き込んだ運命やったんだけど。
っていう総大将さんのアガメムノン様✨

トロイアの門開けたらの登場シーンが痺れるくらいにカッコいい問題‼️

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