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『SPENCER /
スペンサー ダイアナの決意』
“貴女は皆んなに愛されている”
1991年Xマスを目前に控え英国王室ファミリーが女王の私邸に集うも、冷え切った皇太子との関係に執拗な噂や慣れぬ王室作法に身も心も言い詰められるダイアナが故郷の地で人生を変える決断をするフィクションドラマ

クリスティンの演技に没入し魔法に救われた

貴女には医者よりも”愛”が必要。

王室の束縛と監視にプライバシーの憩いさえ与えず、あらゆる事が筒抜けとなる重圧や閉塞感に冷え切った夫との関係故に加え、食べては嘔吐を繰り返す過食症や自傷行為でも苦しむ姿に見てる方も息苦しくなるスリラー演出からの解放劇は見事👏

#スペンサーダイアナの決意
屋根をオープンに風を感じ髪を靡かせポルシェ911を走らせながら真横のアングルに空撮を用いた絵になる美しさに見惚れたのも束の間、屋敷内に居ても落ち着けずに罪の無い”真珠のネックレス”を身に付ける嫌悪と重圧に縛られ追い詰める様をバイオリンの音色で暗示は息が詰まる。

本作が素晴らしいと思えたのは史実に基づき製作された「寓話」である事。

誰も知らない１つのフィクションである今作は、1991年に「未来を捨て現在を生きる」事を女性として2人の息子の母親として決断しアイデンティティを確立した気高く最後に希求を魅せた”もしも”映画

自然光の画が決まり過ぎて好き！

ダイアナ妃が好み愛用した「CHANEL」が全面協力しヴィンテージ品の貸出しに当時の服を再現したシャネルの愛溢れる服は素晴らしい。

その彩色豊かで気品のある衣装を身に纏い、彼女のアクセントや立ち振る舞いに眼差しまでもを研究し尽くしたであろうクリステン・スチュワートの深みと演技に魅了された

☆☆☆☆