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吉川 佑人
『劇場版PSYCHO-PASSサイコパス PROVIDENCE』2回目
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『劇場版PSYCHO-PASSサイコパス PROVIDENCE』2回目
“私にしかできないやり方で正義を問います”
荒廃する世界から鎖国で平和を維持して来た近未来の日本で「法律」の撤廃措置を巡り起きる犯罪に対し「正義」を追い求め葛藤し選択を強いられる常守朱が下した決断とは…

喜哀楽が詰まったドラマに感謝🥲



鑑賞2度目にして情報量と感情の波にまたしても襲われる今作は、「PSYCHO-PASS」の世界感の中でも史上初となる軍事ドローンによる高高度を舞台に超激熱で手に汗握るカメラワークで魅せるスカイバトルアクションが堪能出来るぞ✨
「SS case2」で元軍人の過去を掘り下げた執行官・須郷徹平の株爆上がり‼️



日本国内を舞台に、劇場版だけあってスケールの大きさにブッ飛ばされる外務省現地行動部隊<ピースブレイカー>のカッコいい戦闘服やガジェット搭載機とSF要素とアクションを見事に融合して見せるエンタメ力溢れる様は本当に面白い!



常守朱
“狡噛さん…私、二度とさせないって言いましたよ”
“法の執行を司る刑事よ!”
槙島事件やSEAUnの国際事件を解決し出世しながら自ら現場に赴き信頼する仲間たちと今事件の解決を起に潜在犯収容施設へと幽閉される事となってしまう決断を下す
朱ちゃ〜ん😭
信じて来た道を貫く正義の代償が大きい…

彼女に影響を与えた槙島聖護にかつて問われた「何をもって犯罪と定義するんだ?ドミネーターを司るシビュラシステムが決めるのか?」
10周年にして初々しかった朱が応えられずにいた疑問を考え抜いた上で決断し、彼女に「正義の在り方」を託し去って行った亡き人々の想いを、責任を負う道を示す事となってしまった朱…

だがそんな決断の背中を後押ししたのは「刑事」として「人」として正義を重んじる彼女の心の支えで、彼女の成長と決断を信じて来た先輩の狡噛慎也の存在と今作で彼に励まされた「今やるべき責任をお前は果たせ」なのだろう。
これを意図して描いたのであれば塩谷監督…愛が強いよ!


雑賀譲二
“彼女は菩薩でも仏でも無い…
あまり自由にしてると執行されるぞ…
要は詫びを入れとけって事だよ。
年寄りからの忠告だ…”
かつて狡噛慎也にプロファイリングを教え、興味から受講した常守朱に影響を与え彼女の捜査に度々協力をして来た元大学教授で現在は自主的に潜在犯隔離施設に入所中…
今作ではある人物が最後に接触を図ろうとし機密文書の謎に関する人物として捜査線上に名を出した。


2期以来に久々の登場となる雑賀先生の安定の頭脳明晰なる決断の速さや狡噛と朱との再会しての専門用語飛び交う会話や眼鏡の触り方全てが癒しです。
魅力的な彼の声を担当する山路和弘さんにも感謝🥲



狡噛慎也
“来るなと言っても付いて行く”
“必ず迎えに行く。”
日本から国外逃亡し紛争地を巡る旅で外務省行動科のフレデリカが「獣を狩る獣」としてスカウトした人員。
雑賀教授の教え子だけあり頭脳明晰さとシラットを組み込んだ戦闘武術を応用し犯罪者を狩る猟犬
互いに素を出せぬ朱やギノに対して複雑な接し方をするも、彼等を信頼しているからこそ任務中は互いにコンビを組んで息の合った戦闘行動や自身の背中を預けられる姿を見せる点においてはやっぱりカッコいい✨
とっつぁんから譲られたリボルバーやお気に柄のタバコを10年経過しても愛用中。朱や宜野座との関係性を踏まえまた見れる嬉しさ。


宜野座 伸元
“俺とお前が彼女をこの職に留めてしまった…”
“ここはいい!常守を守れ!”
初々しかった頃から大勢の犠牲を出し自責の念に駆られながらも正義を貫く朱を案じサポートする元上司で狡噛に対しわだかまりを拭いきれずにいる
10年通して見ていると髪型もだが、人として変化が分かり易いキャラ。
1期に頃は冷静沈着・自己中人間だったのに今では時間を掛けながら少しずつ大人として人のために尽くして行動していってる…そんな自然な変化をビジュアルと一緒に追って行ける人間味溢れたキャラクターとして魅力的だしスーツが良く似合う1人の男として尊敬するし、カッコイイよ👍


唐之杜 志恩
公安局内で医師免許を持つ分析官
事件の情報分析など後方支援を務めながら、声には中々出さないが刑事課一係のメンバーとして同僚に情を抱くお姉様。
宜野座同様に悲惨な思いをしながらも10年間監視官を務める朱を案じている…
変化が判りづらいキャラながらも出てると安堵出来る包容力❣️
大活躍してくれるのはこの事件から約2年後を舞台にした「FIRST INSPECTOR」であるから脇役の脇なのだけども、互いにヘビースモーカーで会話するのは1期以来となる狡噛(慎也くん)との通信会話で重い話題で見せる顔はパートナーの弥生とは別の意味で素では?ってね。

霜月 美佳
“こんなの…ズル過ぎます!”
降格した宜野座に代わり監視官として着任した朱の後輩であり、朱とは別にある事件でシビュラシステムの正体を知る数少ない人物
生意気小娘(嫌われキャラ)→
一刑事(頼れる存在)として成長具合が分かるミカちゃん。3期での出世後の前を見れる今作は非常に面白い!


砺波 次善
“人はシビュラという極めて全能な神を創った…
だが、その神を殺すのも人だ!”
国外で破壊活動を始めとする非人道的な行為を行なって来た<ピースブレイカー>の隊長で最高指導者の意志を隊員達に伝え、外務省職員にトラッキングを行える人物。
狂人ではなく殉教者とも思える誤った人格者…
組織によって異なる人格に?
否、戦争や度重なる紛争を通して人として命を奪う行為によって捻じ曲げられた本質と彼の持つ理想の「正義」を人の業が成して来た残酷な現実が彼を改心させてしまったのだとしたら…
まぁ、人に絶望した人間が神と崇めるのはあの世界では一つのみ。

そしてそんな男が目指す理想と正反対に「人にはまだ希望がある」と信じながら時代錯誤だともとれる「法律」を武器として自身に刃向かって来る常守朱という別の「正義」=「システムと人の共生」をぶつけて来た対峙と対決は奥が深くて…
同時に「PSYCHO-PASS」の世界だからこそ味わい深い楽しさだった。
☆☆☆☆☆

