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吉川 佑人
『バットマン リターンズ』
6/15
『バットマンリターズ』
“人々に幸あれ…女性にも”
暗黒都市ゴッサムシティはXマスシーズンを迎えた頃、悲しき運命故に異常な野望を持つ怪人ペンギンと悪徳富豪の暗躍で再び街が混沌に陥る時バットマンが戻って来る!

シリアスな内容で中盤からペンギンが主役にしか見えないバートン監督の演出は流石👍


バットマン
ジョーカーとの戦いから久しく、サーカスギャングの騒乱を鎮圧する為スーツを強化し戻って来た✨悲運を武器に暗躍するペンギンに目を光らせながら夜な夜な出逢う妹のような存在=キャットウーマンと惹かれ合うのだが…
冷血なる表情のバットマンから一転し恋愛で慌てるブルースのギャップ👍


悪人相手には一切の容赦という言葉を知らないどころか病院送りはさも当然の様に半殺しや完全に命奪ってるキートンバッツの生き生きとしたニヤリ顔が堪らない!
互いにミステリアスで本当の姿であるセリーナと一瞬でも心惹かれ合ったブルースの切なき恋模様はクリスマスが来る度に彼の心に哀しさを齎す…


セリーナ・カイル/キャットウーマン
悪徳成金シュレックの地味な女性秘書。
彼の犯罪を知り殺されるも猫から9つの命を貰い野生感溢れる破天荒さと狡猾さを武器にするキャットウーマンへと変貌する
ゴムのスーツに身を包むバットマンを憎み惹かれ合う心境変化が激しい夜の女を体現した彼女の行方は…

男社会の中で人知れずに踠き抗いながら怒りを溜め込み、キャットスーツを着る事でそれらを爆発させていたセリーナ。
近年の「怪盗」要素は存在せずに1人の女性として復讐者として精神的に不安定ながら妖艶な自作スーツに身を包むミシェル・ファイファーが魅惑的。

ヤドリギの下で互いにブルースとセリーナという世間に見せる「仮面」を付けた2人のダンスシーンはどのバットマン作品の中でもロマンチック
異なる2面生、理想と現実の自分を併せ持ち独自のユーモアや悲しさを描いたバートン監督2作品の劇的で馬鹿げた世界観は唯一無二なアーティストが創造した作品だ。

ペンギン/ オズワルド・コブルポット
名家の生まれながら容姿故に両親から下水へ捨てられた異形の赤児が野生のペンギンとサーカス団により育てられ地上を恨みシュレックを利用し市長としてゴッサムの支配を企みながらも親探しの野心が錯綜する悲運な男
ダニーのファットスーツを着た怪演技が見事👏
近年、コリン・ファレルのペンギンを見るまではこの姿の印象しか無かった唯一無二のビジュアルを決めたと言っても過言では無い今作。
本編中でも言っている「傘のコレクション」が誇るマシンガンや玩具、火炎放射器に飛び出しナイフ装備のバリエーション豊かなペンギンの傘がとにかく2番目に印象的!

あまり映画音楽の話しが話題に出ないが、今作が2回目となるダニー・エルフマン手掛けたスコア楽曲は1作目よりも好き✨
映画劇伴ながらバックコーラスまで居て同時にオペラ舞台を味わえる雰囲気に仕上がった曲で主要3人のキャラクターを描き見せ場も描く95分の濃い楽曲はどの曲も文句無しで素晴らしい!
☆☆☆☆☆

