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『ハウス・オブ・カード 野望の階段」season1〜6

『ハウス・オブ・カード 野望の階段』

season 1

ep1〜13<終>

応援して来た大統領が当選するも自らのホワイトハウス入りと約束されていた国務長官の地位の約束を反故にされた下院議員フランク・アンダーウッドは当選させた大統領への忠誠心を捨て自分を裏切った政権への復讐の為に数々の人間を自らの計画に巻き込み現政権や関係者を滅びの道へと誘い自らの野望を実現させる為に動き出す

英国発のドラマをアメリカに置き換えて大胆にリメイクし2013年のシーズン1 以降から2018年の最終シーズンとなったシーズン6までの約5年間の長きに渡る政治・社会派サスペンスドラマ

個人的に言わせてもらうと「政治ドラマ」なんて興味のきょの字すら出て来ないが製作総指揮に「セブン」や「ドラゴンタトゥーの女」を手掛けたデビッド・フィンチャー監督と今ドラマの主演俳優でもあるケヴィン・スペイシーが参加してるんだもの。

これは「Netflixで観るしかない!」

でもって観た結果が超面白い!!

絶対主義者であり、目的を叶える為ならば手段を選ばずに実行し邪魔者や計画実現の障害に成りうる者たちを片っ端から駒として利用して裏切り、捨て駒にする極悪非道人である点が凄く魅力的でいつしか観客が彼や予測不可能な展開に魅入られる。

そして、個人的な意見ながらこのドラマの魅力はフランクが「第四の壁」と呼ばれるこちら側、つまりドラマを鑑賞している観客に向かって感情やら何やらを話しかけて来る点だろう

つまりこういう風に…

「権力は不動産と同じでロケーションが肝心だ。
本丸に近いほど価値が高まる。
数世紀後の未来、この映像を見た人は画面の隅で微笑む者に気付くか?」

「私の餌食になるとは哀れな男だ。

国務長官に指名されたばかりで…
あいつは刻まれて犬の餌になる
餌になって初めて避けがたい真実を知る
なんて事だ自分はゴミ屑以下の存在だと…」

「ホワイトハウスで生き残るには強力な門番が必要。
私は冴えない下院院内幹事。
パイプを掃除し汚物を流す
だが汚れ仕事もやっと卒業できそうだ…
持ちつ持たれつ (ギブアンドテイク)
それがワシントン」

まだまだこんな感じで進んで行くが、シーズンを重ね彼がどんどん力をつけて行く過程で益々面白くなってゆくこの容赦の無いドラマ。

season 2

ep1〜13
何人かの人間たちを犠牲にして合衆国副大統領に就任したフランクは中国政府との貿易を利用しウォーカー大統領を引き摺り下ろす計画に移り、彼の闇に気付いた記者ゾーイは仲間たちと彼の身辺を探り始めるが…

巧妙なる権力vs財力

貿易摩擦の陰謀と政治的な副大統領vs大統領!!

「私は偽善者だろうか?
君がそう思うのも当然だ

反論はしない…
権力へ至る道は偽善と数々の犠牲から出来ているものだ…
後悔は無用だ」

season 3

ep1〜13
遂に動き出したアンダーウッド政権だったが前途多難な道を辿る中でフランクは自身が掲げた政策の雇用プログラムの実現を目指すも政権内外やロシアとの外交政策からの攻撃に加え選挙戦が控えクレアとの間に深い溝が生まれてしまう

season1,2に比べると退屈🥱

だって一向にストーリーが進まないんだもん

「好きでは来た訳では無いがこの手の演出は必要不可欠だ

大統領ともなれば”人間味”のアピールだ
大統領には人間らしさが求められる
父は自分の墓石も買えず私が大学の奨学金から支払った
葬儀の参列者は私1人
母さえ欠席した
私はこんな裏には埋葬されない」

season4

ep1〜13<終>
選挙活動中のフランクとクレアの喧嘩が産む混乱の最中、遊説中に起きた発泡事件にロシア政策そして新たな敵・共和党の若き候補者との裏工作戦

道徳観を問われつつ非道徳的で手段を選ばぬフランクの決断に魅入られてしまう。

「これはいわば決闘だ
私とコンウェイのな
奴には”検索エンジン”という強力な銃を持ってる それを使えば君の考えが分かる
欲しいものや居所 君が誰かさえ
そうして集めた大量の票で私を撃つ為狙っている

だが私の銃は国家安全保障局<NSA>
大統領の特権だ

まぁ それは裁判所が許可すればだが…

壁に飾られた男たちもこんな特大の銃が欲しかった筈だ

君の電話 隣にいる誰かの電話
隣人の電話 それに君の知らないアメリカ国民3億人の電話まで
全て丸見えだ

この情報があれば選挙戦は私のもの
勿論、強力な武器には危険が伴う

壁のペテン師も躊躇する…

ビルの盗聴未遂で集中砲火を浴びたウォーターゲートであの騒ぎだ

国全体の傍受がバレたら?
こいつは手中で暴発しかねない
だから”プランB”とした

本命の”プランA”は安全さ
銃の不法所持を暴き敵の手から取り上げる

我々3人は弾を受けた
笑うのは生き延びた者だけだ」

「彼は幹部の推す副大統領候補
オースティン上院議員だ
会員経験12年 激戦州出身
中道派 敵も少ない
そして極め付きはNRA<全米ライフル協会>と親密

欠点は私と同じで白人中年で退屈で凡庸そしてNRAと親密
これが私の評価さ」

season5

ep1〜13<終>
コンウェイとの騙し合いで果たされる次期大統領選挙戦と過去が追及するフランシスの罪と大統領職の危機

そして身近な者たちの離反と謀反。
そんな全てをひっくるめ彼の計画の全貌が遂に明らかに⁉️

もう観れないよ、フランク😢

例のセクハラ被害によってハリウッドから締め出され追放されてしまったケビン…

事実はどうであれこのドラマシリーズの顔とも呼ぶしかない演技力で観るものを引き込み魅了させたキャラクター:フランシス・アンダーウッドはseason5をもって永久に出て来なくなる。
それはとても悲しかった…

「感謝祭もクリスマスも過ぎた1月の半分も過ぎた今、司法と立法 行政の3つの権力が危機にある
議会は混乱
最高裁は判事が1人欠けたまま…
そして政府はボスが不在だ

思うに建国の父たちは力尽きたのだろう
未来の予測は困難だしリスクはゼロに出来ない

国づくりも最善を尽くしたらあとは祈るしかない

または”フリッピズム”に頼るか

“重大事はコイン投げで決めよ”と説くエセ哲学だ
最初は私の好きなディズニー漫画で描かれたドナルドダックが教授に従い重大な決断を何でもコインで決めるようになる

“人生はギャンブルだ コインに決めてもらおう”」

「またもこの儀式だ
この仰々しいのを除けば皮肉にも私は大統領職の重みは侮れない

象徴としても世界的にも重要な存在だ
だが私はそれ以上に権力そのものを信じてる

ゴア・ヴィダルは書いた
“権力の目的は権力自身だ それは勝利への本能的な衝動
そらは人間の特性で最も重要なものだ”

“妻のために”と進んできたが
それは建前さ

私は妻より権力を愛している」

season FINAL

ep1〜8 <終>
フランクが失墜し夫から地位を譲り受けた事で米国初の女性大統領となったクレアだったが彼女を好ましく思わない権力者たちが執拗な攻撃を仕掛ける中、彼女は政権内外・過去を追及する者らを叩き潰して行く

権力を欲し裏切られ破滅する全ての者の幕引きだが物足りない

権力を愛した夫が最も恐れ時に本気で殺したかった女帝、妻のクレア

野心家で詐欺師のある意味でカリスマ性を秘めていたフランシスから全てを受け継ぎその手に巨大な権力を携えて成すがまま、目の前に立ち塞がる男たち女たちを1人また1人と叩き潰して行く恐ろしさと狡猾さは夫以上‼️

「整理整頓をする時には情けは無用
3つの山に分類する

必要なもの
後に備え取っておくもの
完全に破棄するもの

忘れてた
4つ目の山があった
処理に悩むものよ」

「それでは皆さん、目の前の憲法に左手を置いて、ご一緒に宣誓を

“私は厳粛に誓います”
敵を皆殺しにすることを」

絶妙なる”飴と鞭”の使い方に感服させられる面白い”権力”を求め得て破滅して行く人間たちの私利私欲が入れ混じった究極の政治ドラマだった。

☆☆☆☆