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吉川 佑人
『スターシップ・トゥルーパーズ』
『スターシップ・トゥルーパーズ』
近未来。高校を卒業し仲睦まじい彼女の後を追い勢いで地球連邦軍は志願し、機動歩兵隊へ入隊した青年ジョニーが様々な経験を通し殺戮宇宙昆虫”バグズ”どもに命をかけて戦いを挑むSF青春戦争プロパガンダ映画の大傑作
数分毎に死んで行く人間達のウルトラ安き命のバーゲン特大セール!!
コミカルに描くゴア描写のオンパレードに燃えるドラマは最高だ!
冒頭で訓練兵の腕をボキッと折ったり掌目掛けてナイフ投げて刺したり「衛生兵!」がメインのセリフになってた鬼軍曹
男勝りな場面見せたと思ったら立派な乙女だったディナ・メイヤーの悲しきヒロインが最高👏👏
そんなこんなは置いておいてとにかく、地球では害虫の様に踏み潰され、叩き潰され、子供たちにとっては何ら変哲も無く無意味に殺されたり釣りの餌にされる虫。
そんな馬鹿にしている虫がビルや馬サイズとなり「侵略者」というレッテルを貼られ本当の「侵略者」である人間たちを撃退する為に壮絶な戦いを繰り広げる今作。
人間が普通に歩いて足下の命に何も感じないのと同じ様に宇宙昆虫相手に褒め称えたいくらい秒殺されてゆく人間たちの命が、エンタメとして魅せる命の安さに唖然となる!
ほら、こんな安いんだからビックリよ
腕がドロドロに溶け
スポスポと生首は宙に飛ぶ!
仲間たちが死んで行くこの「命」をとことん安く次から次へと苦笑する人体バラバラ描写のオンパレードが熱く面白過ぎる中盤の「タンゴユリラ星」での戦闘描写は何度観ても素晴らしい出来栄えの人類vs虫の闘い!
こんなエログロ満載な冒険活劇×戦争映画を混ぜ込んだ今作が凄いのは「作品そのものがプロパガンダ」になっている点
だってそうでしょ?
見ている観客が主人公リコに声援を送り彼の所属する愚連隊のガサツな友情に心揺さぶられ腰抜け腑抜けの将校に呆れ返り、戦友たちが次々と観るも無惨に死んで行く様を「悦ぶもの」と捉えて体験しているのだから。
そしてそれを隠そうともしない監督のドストレートな演出なのか奇跡なのか…
そんな今作を「面白い」と捉えるのだから映画というマジックは本当に凄い。
とはいえアニメーション作品まで含めると結構あるシリーズだが、しっかりと金が掛かって作られた一作目を変えられるものは無い
☆☆☆☆